下山途中、青空が覗き大日山が姿を見せてくれた、美しかった。
記 録 2011年1月30日(日) 天候:時々雪・気温低し・午後晴れ間広がる。 稜線付近:強風
メンバー 山仲間4名 まるさん、こはるさん、くま吉さん、てでぃ
アプローチ 自宅[5:20]〜自家用車〜羽曳野・道の駅[6:00]〜R169〜ゴロゴロ茶屋・駐車場[7:45](\1000)
コース・タイム ゴロゴロ茶屋・駐車場[8:05]〜[8:12]母公堂・登山口[8:23]〜[9:34]法力峠[9:44]〜[12:20]稲村小屋[12:30]〜大日山・手前小ピーク・撤退[13:05]〜稲村小屋[13:25]〜[14:00]昼食[14:25]〜[15:05]法力峠・雪上トレ[15:35]〜ゴロゴロ茶屋・駐車場[16:25]
地図 国土地理院 1/25000 洞川・弥山 [奈良県]
メモ   今季厳寒の中に身を置くのは初めて、前日21時の大峰は高層天気図で2000m付近で-20度、1500mで-17度だった、寒波はこれからなので、これで風でも吹いてたらと、久々に完全装備の衣装で出かけたが、大正解、年が行くと寒さに対してだけは敏感に備えるようになるものだ。今日は昨年この時期に狙っていた稲村ヶ岳を目指した、昨年は寡雪で、氷ノ山への転戦を余儀なくされたが、今年の稲村は、すでに大雪の当たり年の上に、今冬一の大寒波襲来の最中での山行となった。アプローチ撤退もあるかと、スペアの山の地図も用意していたが、なんとか登山口の母公堂手前のゴロゴロ茶屋まで入れた、稲村への道は期待通りの深雪トレースなしで、最高のトレーニングとなったが、時間切れで大日山手前での撤退となったのは正直少し残念だった、しかし、こんな大寒波の日に、17時を回りそうな下山は家族を心配させるだけだ。若いメンバー達は突っ込みたかったようだが、全員不満を漏らさず従ってくれたのはうれしかった。「安全第一、されど撤退はくやし」、名言どおりの一日の山行は、それでも大いに雪と戯れた楽しいものだった。
備忘録
山は季節・天候で変化します。ここに掲載した記録・写真等は実際の山行には参考程度に留めて下さい。



  今日は早朝から自宅まで迎えに来てもらい、ありがたかった。羽曳野の道の駅で、まるさんと合流後、天川村を目指す。天川川合から雪道、洞川温泉からは圧雪道、おまけに雪も激しく降っており、早朝ではパジェロでもゴロゴロ茶屋までがやっとだった。このまま降り続くようだと帰りの心配もしなければいけない、なにしろ、この大寒波のピークは今日これからなのだ。歩く準備をして、母公堂へ上がる、ここでしっかり準備をして、発った。
  母公堂で積雪30センチ、雪は小止みになったが降り続いている、気温もかなり低く、30分も歩かないうちにハイドレーションの吸い口が凍ってきた。法力峠までは昨日のものと思われるトレースがあり、問題なし、積雪は徐々に増え、法力峠で60センチほどだった、母公堂の登山口を上がるときに、10名ほどの団体さんが到着したが、行き先は聞かなかった。



ゴロゴロ茶屋前に駐車 林道を母公堂へと進む 母公堂、積雪30センチ



母公堂のトイレ前で、最終準備をして発つ 登山口からは手入れの行き届いた植林帯



途中の道標、母公堂0.2Km、稲村ヶ岳5.7Km 前日と思われるトレースあり 手入れが行き届いてると、雪の植林帯も美しい



上がるにつれて積雪も増し、見上げると杉の木にも随分雪が着いている、気温が上がった日は頭上注意です



法力峠までは順調に到着 峠の標識、稲村ヶ岳3.7Km これは観音峰への標識



  さて、ここから、わずかに残るトレース跡の夏道を拾うか、尾根筋を白倉山経由で行くか、の選択に迫られる、今日は気温も十分低く、陽も照っていないので雪崩れる心配はないだろうと、夏道を拾うことに決め、アイゼン装着、くま吉さんはスノーシューを履きたいと言うので、拒まず先頭を任せることにした。



法力峠から先はわずかにトレース痕が分かるほどだが、昨日のものなら一晩で結構な積雪だ、これを拾いながら先に進むことに決めた



作業小屋横を通過 積雪はどんどん増す すでにトレース痕は消えている



  白倉山を巻き終えるまでは、順調に距離を稼ぐが、巻き終えた頃からは、北西の風がまともに当たる斜面、積雪量は一挙に増し、周囲の景色も一変する。時折、雪の樹海を進み、なんとも云えぬ良い気分、まるで奥美濃の山に来たみたいでモチベーションも上がる。この辺りは地図には「高橋横手」とある。徐々に斜面の斜度も増して、スノーシューの先頭では滑り落ちそうで、見ていられないので、アイゼン装着のこはるさんに先頭を交代、膝ラッセルでガンガン行ってくれます、最近は安定感が出て、見ていて安心できるようです。  



白倉山を巻き終え、高橋横手に入ると、北西の風が当たる斜面、積雪が一挙に増し、周囲の景色は一変する



尾根襞に出ると、前方が良く見渡せる、結構な斜度の斜面になってきた



沢筋の橋が夏道を教えてくれる、スノーシューでは限界のようだ まあ、滑り落ちても止まりそうだが、上り返すのが大変そう



雪の樹海を時折通過 よく雪が着いてますよ



  雪が深くなりスピードが落ちると、母公堂で会った後続の10名ほどの団体さんに追いつかれる。先頭のリーダーと思しき方が「トレースはありますか」の問いに「トレースなく、ラッセル中です」と答えると、ラッセル交代の申し出があったが、見ると中高年の方のパーティだったので、若い人に任せて下さいとお断りする、大体ここまでラッセルをして、稜線まであとわずかの所で、先頭を譲るパーティはないだろう。この間も、我がチームはガンガン進んでいる。そして大きな背丈を越える雪襞に突き当たる、新雪の雪壁の乗り越しには時間がかかる、これを見てか、後続パーティは撤退された。



最後尾の僕が、後続のパーティの方と話している間も、我がチームは脇目もふらず、膝ラッセルでガンガン行ってくれてます、頼もしい限りです(^^)v



見ると、誰かがコケとるやないですか、こんな急斜面で落ちたらアカンよ、上がるのが大変なんだから・・・



背丈を越える雪襞、新雪の急斜面、崩しながら足元を固めて乗り越す以外手はない・・・昨季の赤坂山のトレを思い出す、成果が出てうれしい限りだ



  結構なラッセルではあったが、登山口から4時間弱で稲村小屋到着、まだまだ全員余力たっぷりのようだ。稜線の風は強いが、突風が吹くわけでもないので、大したことはないが、わずかに出た顔の肌を冷気が刺す、僕のカメラは、この下の写真でアウト、一応胸に抱いて回復を図ったが、使い物になるのに小一時間かかった。小屋周辺にはトレースなく、他のルートからも今日は誰も入っていないようだ、風を避け、小休止後、時間一杯まで前進することにする。
  大日山への稜線は、風の当たる場所はクラストし、そうでない場所は、時折腰まで潜る、小山を一つ越え、大日山手前の小ピークで13時を回った、夏なら稲村まで20分だろう、しかし今日はこの調子だと早くても1時間以上はかかりそうだ、こんな大寒波の日だからこそ予定した下山時刻を過ぎて、家族を心配させたくない、潔く撤退することに決定、くま吉さんの高度計は1690mだった。
  記念写真だけ撮って、速攻下山、とりあえず風の当たらない安全圏まで、休まず一気に下山する。  



2階建ての稲村小屋の一階部分は完全に埋まっている、周囲にトレースなく、今日は他ルートからも誰も入っていない



手前の道標から撮る、くま吉さんは木陰で小休止してる 少し陽が差し込んだ稜線へ、稲村へ向け踏み出す



大日山の手前の小ピークで撤退決定、記念写真だけはしっかり撮った、左から、くま吉さん・こはるさん・まるさん



そして左端が私、全身凍っています。少し明るくなったせいか、周囲の雪景色も映えてきていた



ここらで僕のカメラは復活、下山途中 稲村小屋が見えて来た、休まず下山



この位置から見ても、小屋はよく埋まっているようです



大普賢方面の展望が少しある、小屋横から 高橋横手へ、風は相変わらずだが、明るくなり周囲の展望が利いてきた



樹間に隣の尾根が見える、クロモジ尾かな、よく分かりません



  無事、安全圏に入り時間が読める所まで降りた、風のないところで軽く昼食をとることにした。今日の気温は暖かいものを腹に入れると生き返ります。小休止後、法力峠に向けて下山開始、上空は憎らしいことに青空が広がりだしてきた、それに合わせ周囲の展望が開け、大日山、山上ヶ岳方面が見えたのは、無上の喜びだった。



くま吉さん、今日もよく頑張りました こはるさんもナイスファイトだ



まるさんも元気が出てきた 差し込む陽が少し憎らしい



青空が覗き、雪の白さが美しさを増す 僕ものんびりと下山してます



樹間の一番右手に大日山が見えてるので、中央の山は山上ヶ岳のようだ



大日山のポッコリした山容は分かりやすい、右手に延びる尾根はクロモジ尾



  法力峠まで下山、少し時間があったので、付近の斜面でザイルワークを少し確認練習、時間一杯の最後まで、今日も雪と、よく遊んだ。あとは、ゆっくりとゴロゴロ茶屋を目指して、一気に下山しました。



ザイルワークのチェックをきちんとする さあ帰りますよ、と法力峠を後にする



ゴロゴロ茶屋が見えて来た、今日も楽しい一日が過ごせた






  大寒波の中、深雪の稲村のピークを狙うなら、やはり大阪からだと前泊日帰りでないと無理のようだ。僕で4時過ぎ起床だったので、くま吉さんは3時起床だろう、それでも登山口を出たのが8時半だから、本気でピークを狙うなら薄明の6時過ぎには発たないといけないようだ。この高橋横手のコースは気温と雪の状態によっては、間違いなく雪崩れる斜面を横切っているので、尾根筋とのルート選択は、慎重にしないと危険なコースだ。同様にトレースがあるからと安易に通過するにも、十分な判断が必要と感じた、まあ、どこの山でも、この手の判断は常にすべき事なので、敢えて書くべきことではないかもしれない。雪の大峰も魅力ある山域、宿題も残してしまったので、機会あらば、また歩きに来ることになるだろう、おそらく今日の同行メンバーも、リベンジを考えているに違いないと思う。