記 録 | 2011年2月13日(日) 天候:雪 |
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メンバー | 山仲間 5名:ユーエスさん・なためさん・YASSANさん・くま吉さん・てでぃ |
アプローチ | JR大阪駅[6:21]〜JR比良駅[7:38]〜自家用車〜イン谷口・駐車地[8:00] |
コース・タイム | イン谷口[8:20]〜神爾谷〜[9:20]神爾の滝[9:40]〜神爾谷・最後の二股[12:30]〜次郎坊山[14:20]〜[15:00]八淵分岐・昼食[15:15]〜大山口[16:40]〜イン谷口[17:05] |
地図 | 国土地理院 1/25000 北小松・比良 [滋賀県] |
メモ | 昨季、堅雪の御嶽でニアミスをしたユーエスさん、お互いのグループが写真に写っていたこともあり、それ以来のブログ友達のおつきあいとなった。正月明けのメールのやりとりの中、「親睦山行などやりますか」で、ついに比良で、ご一緒することになった、世間が広がるのは楽しいことだと思う。 僕がいくつか上げたコースの中で、北比良・神爾谷を選択されたユーエスさん、さすが夏場は沢ばかり歩かれてる方々、雪の沢筋を選択するとは、なかなかやるなぁ、と感心しながらも、その時は、今年がこれほどの大雪の当たり年になるとは、正直、まあ稜線よりは雪が残ってるかな、ぐらいの思いだったのだが・・・。 いよいよの当日、我がグループはくま吉さんがラッセル志願で同行してくれた、ありがたいことです、ユーエスさんのグループは、なためさん、YASSANさんと3名での参加、雪が多いのでコース変更もありますよ、と伝えてあったが、結果、変更したのだが、神爾谷を詰めるより厳しかったようで、申しわけなかったのだが、みなさん楽しかったと仰ってくださったので、結果OKということで、お許し願った。 当初予定の釈迦岳には、時間切れで行けなかったが、一日、雪の舞う厳寒の北比良で、思い切り雪と戯れた、想い出に残る親睦山行となったのは、云うまでもない。 |
備忘録 |
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山は季節・天候で変化します。ここに掲載した記録・写真等は実際の山行には参考程度に留めて下さい。 |
ご一緒したユーエスさんのブログ:ヴァリエーションがすきやねん → クリック! このページに掲載の写真は、同行の皆さんから頂いた写真を数多く掲載させて頂きました、ありがとうございました。 |
今日は僕以外は全員車で、集合場所の比良駅で落ち合うことになった。僕はいつもの時間のJR快速で京都、湖西線に乗り換え比良を目指す、車窓からは京都からずっと雪景色、間違いなく今日は新雪深雪だと思うと、何故かうれしくなる。降り立った比良駅のホームもうっすらと積雪していた、久しぶりのこと、残念ながら北比良の山は雪雲の中で展望はない。改札口に向かうと、僕以外の皆さんは、すでに到着し、身づくろいの最中のようだった、ユーエスさんとは、お互いすぐに眼が合い、初めてとは思えぬ対面、お互いの紹介を簡単にして、車でイン谷口へと向かう。 イン谷口に車で向かうのは、これだけ比良に通っていても二度目だ、往復1時間半の楽をさせて貰うのはありがたいことだ。旧出合山荘横の駐車場には、すでに5〜6台の車が止まっていた、ユーエスさん達の車はスリップして上がらないので、押し上げて何とか駐車した。歩く準備をして発つことになる。 |
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車窓から見ると、比良は雪雲の中 | 比良駅に降り立つと、降雪は続いていた | 車でイン谷口へ、途中にある比良登山口の石碑 |
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ユーエスさん達3人の方も準備OKのようです | くま吉さんは、勿論、やる気十分です、車上の積雪は10センチ程だ |
それほどひどい雪でもないが、こやみなく降り続く雪の中を、のんびりと神爾谷に向かう。先頭は、云うまでもなく、くま吉さんだ、林道の綺麗な雪には、単独とおぼしき薄いトレースが一本、どこへ向かっているのか。昨日からの積雪が、ここらで足首まであると、上部では、これの倍以上を見とかないといけないが、おそらく神爾谷には、深雪時はほとんど人が入らないので、かなりのラッセルを覚悟しないといけないようだ。そんなことを思いながらも、皆さんと、のんびり駄弁りながら、気持ちの良い雪景色を眺めながらのスタートとなった。 |
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旧リフト乗り場までは林道を行くが、すでに一面の雪景色が美しい、単独のトレースが一本あるが、どこへ向かうのだろう |
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ユーエスさんが撮ってくれた出だしの一枚、雰囲気があっていい |
旧リフト乗り場の揚屋を過ぎると、いよいよの山道、トレースは忠実に夏道を追っている、釈迦岳への分岐も、くま吉さんは立ち止まらず、トレースを追っている、僕はきちんと立ち止まり確認をしたが、地図ぐらい出して確認せんとアカンよ、トレースが正しいとは限りません。まあ、間違ってないので、ほっておきました。途中、衣服調整、そして神爾の滝の分岐道標、全員が滝見物を希望されたので見学に、しかし雪は深かったです。 |
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林道はここまで、旧リフト乗り場の揚屋 | 衣服調整で小休止 | 釈迦岳分岐を過ぎ、神爾谷へ進む |
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神爾の滝への分岐、見学に降ります | くま吉さんが腰まで潜りながら下降中、右へ寄らんと崖を落ちますよ |
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滝の見えるところまで降りて、交代で撮影中です |
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この滝は、高度も低く、風の通らない場所なので、滅多に凍らないようです(^^ゞ |
滝見を終え、夏道を再度追う、滝上の灯篭を過ぎると、谷筋は開け、夏道は右岸に移る。積雪は増え膝下、ここまで時間的には順調、いくつかの堰堤を乗り越していくが、スノーシューのくま吉さんには厳しくなってきたようなので、先頭を交代などして、釈迦岳の真下を通過し、谷筋を確実に詰めていく。ユーエスさんが先頭を歩いている時、50m程先に先行の単独さんを視認したということだったが、不思議と以後出会うことはなかった。 最後の二股をそのまま右岸を進むも、堰堤を乗り越せなくなる。先行者のトレースもここで消えていた、何とかルートを求めて、ユーエスさんは直上するも見ていても厳しいようなので、なためさんにザイルを引いて応援に行ってもらう。この間、僕も二股まで戻ろうとするも、ザラメの上に新雪の乗ったトラバースで滑り、5mほど落ちる、大事はなかったが、戻るのが厳しい。夏道を対岸に見いだし、一人左岸を偵察、堰堤を越え20mほど上がると、北比良への最後の壁が見えた。雪が上まで着いていたので、前から考えていた次郎坊山への直上を決める、しかし先行者はどこへ消えたのだろう。 |
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滝上の灯篭横を通過 | 谷筋が開けた辺りで右岸を進む | 堰堤上の積雪は背丈ほど、新雪40センチか |
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開けた谷筋の右岸を行く、雪は相変わらず降り続いている、積雪は膝下だ |
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スノーシューでは堰堤の乗り越しが厳しくなる | 先頭を交代しながら前進 |
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釈迦岳直下を通過 |
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最後の壁まで、もう少しだが、雪は膝上 | 夏道にかかる木橋の通過、落ちたくないです |
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堰堤の乗り越しをあきらめ、次郎坊山へと向かう | 結構な急登だが、頑張るのみ |
最後の二股から、北の岩襞沿いにルートを求める。この岩襞、なかなか立派な岩だ、もう少し平なら間違いなく磨崖仏が彫られたと思うが、ひょっとしたら彫られてるかもしれない。左に回りこむように直上、予想以上に傾斜がきつく厳しい、最後の稜線までの100mは背丈を越える雪壁となり、正月に歩いた堂満ルンゼ以上の厳しさ。この厳しい雪壁で、くま吉さんは根性を見せてくれる。詰まる度に、後ろから「アカンかったら交代や」と云うが、返事もしなければ、振り向きもせず、ただ前進あるのみの根性、仕方なく、後ろから、色々と檄を飛ばしましたが、僕は苦笑するのみでした(^^ゞ |
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さあ、くま吉さん、根性でこの尾根襞を登り上げますよ |
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厳しくも楽しい深雪だ | この岩襞に沿って直上しましょう |
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斜度は益々増してきました | 冬場に、こんな所を歩く物好きはないでしょう(^^ゞ |
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ガンガン行ってます、ここら辺りからの稜線までの100mは、正直、厳しかったです(^^ゞ |
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樹間に、うっすらとスカイラインが見え出した、もう少しだ |
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歩いてきた斜面を振り返る | 背丈を越えた雪と格闘する、いい勉強ですよ、くま吉さん |
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背丈を越える雪壁に、頑張るくま吉さんをYASSANが回りこんで撮影してくれました、悲壮な顔wの後ろで何故か僕は苦笑するのみです(^^ゞ |
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さあ、やっとの思いで稜線直下まで来ました、くま吉さんお疲れさんと、YASSANさんが先頭へ出ましたよ |
どうにか稜線にたどり着きました、ここまでの上りで1時間半ほど雪と格闘したようです、次郎坊の山頂に到着したときは、みんな笑顔で、寒さも忘れるほどでした、お疲れ様でした。m(_ _)m |
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尾根筋に乗って、みんな笑顔が出ました | 笑顔のみんなを撮った、ユーエスさんも笑顔です |
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さあ、この上が山頂のようだ | 樹間に釈迦岳も見えた |
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次郎坊山頂で記念写真、左から、てでぃ、くま吉さん、YASSANさん、なためさん、ユーエスさん、みんないい顔してます(^^ゞ |
山頂付近で記念写真を撮る、時間的に釈迦へは無理、北比良からダケ道を降りることにする。夏道に向け下降、薄いトレースだが、誰かは歩いてるようだ。八ツ渕への分岐で、風がないので簡単に昼食を摂る。いまだ雪の舞う旧北比良ロッジ跡からは、歩いた次郎坊が眼前に見え、感慨深く全員で見つめていた。 |
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カラ岳も眼前、さあ降りますよ | 釈迦から北比良への夏道に向け下降中 | 夏道に合流、わずかのトレースあり |
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八ツ渕への分岐で、軽く昼食、大休止 | 昼食後、北比良峠からダケ道へ向かいますよ |
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旧北比良ロッジ横の道標、積雪150cmほどか | 道標を見つめる、YASSANさん |
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相変わらず雪が舞う旧北比良ロッジ跡から、次郎坊山が眼前に見えた、みんな感慨深く見てます |
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次郎坊をバックに記念写真 | 僕達も記念写真 |
さあ、あとは一目散にダケ道を下り降り、イン谷口には、何とか明るいうちに到着した。上で食べようと持ってきた善哉で、反省会、おいしかった。しかし、途中でトレースの主はどこへ消えたのだろう、確かに50mほど前を歩いていたとユーエスさん達はいうのだが、、、北比良でも神爾谷から上がってきたトレースを探したが、誰も上がってきていなかった、トレースの消えていたところの下は、丁度堰堤前の急斜面のトラバース、落ちれば雪をかぶった釜のようなところだったので、ひょっとしたらと、数日行方不明者が出てないか気にしていたが、見当たらなかった、まあ無事ならどうでもいいことなのだが。 そんなこんなの親睦山行を無事終えた、楽しかったとみなさんがおっしゃってくださったので、正直、ホッとした、次回は、ゆっくりとした親睦山行をやりましょうと、握手をしてお別れしました、ホントにありがとうございました。 |
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北比良のケルン越にコヤマノ岳、右奥に武奈ヶ岳 | 北比良峠直下、神爾谷分岐道標、谷からのトレースはない |
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一瞬、釈迦岳に夕日が差し込み、手前の次郎坊ともども美しく、しばし立ち止まった |
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ダケ道下降中、樹間に堂満岳 | 途中におもしろい雪のトンネルもあった |
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大山口に降りてきた、谷の水がおいしい | 大山口直下のいつもの場所、かろうじて琵琶湖が見える |
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まだ小雪の舞う駐車場で、温かい善哉で反省会、おいしかった | 陽が暮れるまで駄弁ってました、是非また、ご一緒しましょう |
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数年前に撮った、新緑に磨崖佛が映える次郎坊山、こんな変哲もないコブ山だが、また思い入れのある山が、ひとつ増えたようだ。 |
今日も比良の深雪と戯れ、楽しい親睦山行となった、今度は善哉でなく、アルコールをゆっくりと飲めるような山で、親睦を深めたいと思う。三人の方々は、足の揃った方ばかりで随分と助けていただき、頼もしかった、わがチームのくま吉さんも、根性を見せてくれて、うれしかった、今度どこか素敵な山へ出かけるときは、僕のほうからお願いして同行していただこうと思う、彼もまた、山への想いは僕と変わらぬほどのものを持っているように感じた。 厳しかった山行ほど、不思議と楽しい思い出として記憶に残る、そんな山行を今後も続けられればと、心から願うばかりの雪の北比良だった。 |